こころのスペース

心理カウンセラーが綴る、ちょっと気持ちがラクになるヒント

夢とどうつきあっていますか?

最近、朝一番にジャーナリングをしているのですが、

今朝は、「忘れないうちに夢を書きとめておこう」

と夢を書きとめました。

 

「夢」にはいろいろありますが、寝ているときに見る「夢」です。

私の母は夢をよく覚えている人で、夢を見ては、こんなだったと話していました。

若いころあこがれていた同級生が出てきた、とか(笑)。

そんな影響もあって、私にとって夢は身近な感じがあります。

高校生のころから時々夢を書きとめるようになって、今もたまに書きとめています。

 

心理学を学び始めたころは、夢の意味を本で調べたりしました。

心理士の友達に夢の話をして、分析するとかではなく、「こんな感じがするよね」と二人で探索した夢は、その一部を雰囲気とともに覚えています。

 

私は夢とのつきあい方として、「夢に出てきた人や物になってみる」というのになじみがあります。

今朝もぼんやりした頭で「どれかな?」と思い巡らせると、

ガラスのお皿に心が留まりました。

色々なガラスのかけらが継ぎ合わされたようなでこぼこ感が残ったお皿。

夢の中の私にも、登場人物にも素敵に思えるようなもの。

 

「そのお皿になったらどんな感じがするだろう?」とイメージすると、

一瞬にして幸せな気分が広がりました。

 

意味づけしたり解釈したりせず、「夢は何を教えてくれているのかな?」と思いを馳せつつ夢を味わってみる。

そんな夢とのつきあい方はいかがでしょうか?

 

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在宅ワークで調子を崩しているあなたへ

少し前になりますが、ニュースで、昨年度労災で精神障害と認定された方が、急増したという報道がありました。

今回は、在宅ワークで調子を崩しているとお感じの方に向けて、考えてみます。

 

在宅ワークといっても、仕事の仕方も家庭の環境も様々ですが、その中で私が考える不調の理由が2つあります。

1つは仕事と家の境目がなくなったこと。もう1つは人とのつながりが少なくなったことです。

 

 

仕事モードとおうちモードを切り替えるには

 

まず1つ目の、仕事と家の境目がなくなったことについて見てみましょう。

朝、眠い中起きるのは辛かったけれど、時間をかけての通勤が仕事モードとおうちモードの切り替えに大事だったかも、と気づいた方もいらっしゃると思います。

仕事はそこに集中せざるをえないので、雑事から頭が切り替えられる利点がありました。

 

在宅ワークでは、家から一歩も出ないのに時間が来たら仕事に入る。

どうやって境目を作り出せばいいのか。

 

仕事の前に何らかのルーティーンを入れるのはどうでしょう?

 

去年コロナ禍になってすぐの5月、私はオンラインで、仕事とは関係のない朝の集まりに出ていたことがあります。20分ほどの集まりの中で5分間、他の人と話してもいいし、一人の時間―今日の予定の整理、体操etc,―好きに選べる時間がありました。

毎朝同じ時間に行われるので、気持ちよく1日のスタートが切れて、ありがたかったです。

 

こんなふうに毎朝決まった時間にするとリズムができます。

内容はあなたにとって1日のスタートにふさわしいものを選びましょう。

ランニング、お散歩、庭の手入れ、一日の予定を考える、ジャーナリング(頭の中にあることを片っ端から書き出す)、瞑想、体の声を聴いて体がしてほしいようにする、気分にあった音楽を聴いたり歌を歌う、などなど。

要は自分とつながる時間を持ち、仕事前に一呼吸入れるのが大切です。

 

境目を作るために、在宅ワークの環境を整えることもいいですね。

大がかりなことでなくても、自分が仕事をするのに、より心地いい環境ってどんなだろう?デスクの向きは?とか、今あるものを使ってならどうできるだろう?とイメージしてみるのです。

少し変えるだけも気分が変わるものです。

 

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人との会話がもたらす効果と、その代わりになるもの

 

在宅ワークに対処するカギのもう一つ、人とのつながりについて考えてみましょう。

朝の挨拶に始まって、仕事でいつも関わる人でなくても、行きあった時に言葉を交わす同僚や、聞くともなしに聞こえてくる会話など諸々のものがなくなって、何となく他の人の状況が見えにくくなる。

 

コミュニケーションはノンバーバルなものの方が伝える量が大きいと言われています。

会話だけでなく、「ああ、髪切ったんだ」とか「なんか疲れてそうだな」とか、そんな一見どうでもよいことがそぎ落とされてしまって、余白がなくなっている。

 

私はカウンセリングで、その人の神経系がうまく調整されることを大事にしています。

神経系には、人とのつながりによって調整されるものがあります。職場でのいつものちょっとした会話も含めてなくなると、知らず知らずのうちに神経系がうまく調整されにくくなっていることが考えられます。

 

では、どんなことができるでしょう?

リアルには会えない中でも、同僚とコミュケーションすることを考えてみるのもよいでしょう。

在宅ワークになったというだけでなく、全体的に家族以外の人と会う機会が減っているので、仕事関係に限らずに、会えなくなっている人と電話やオンラインで話すとリフレッシュするかもしれません。

 

また、人とのつながりで整う神経系は、自然とのふれあいでも整うと言われています。

自然は、街中でも意外と身近にあります。自然をみつけてちょっと立ち止まって眺めてみる。

 

もちろん、時には遠出して自然を満喫すると、ご褒美をもらったように元気になります。

 

 

早めのメンタルケアを心がけよう

 

もしも何かをする気にもならないほど元気がないなら、今は休養が必要な時、と心身ともに休めてあげましょう。

それでもよくならないときは、専門家の手を借りることも考えてくださいね。

 

他の人に話すと、「あ、私こんなふうに感じていたんだ」と、改めて気づくことがあります。

また、私自身の経験からも、自分のことについて第3者と一緒に考えることで、より深く入れることがあると、実感しています。

 

セルフ・コンパッションー自分への思いやり

先月から、日曜日の朝にオンライン読書会に参加しています。

 

この読書会は、澤田忍さんというSEの先輩が主催してくださって、日曜日の朝全10回、対人援助についている人や、身体志向トラウマケアに興味のある人などが参加してオンラインで行われています。

 

読んでいるのは『セラピーのためのポリヴェーガル理論~調整のリズムと遊ぶ』(デブ・デイナ著、花丘ちぐさ訳、春秋社、2021)という本で、

気になっていた本ですが、専門書を読み進めるのは大変なので躊躇していました。

よい機会、と参加を申し込みました。

 

「ポリヴェーガル理論」は最近いろいろなところで目にすることが増えてきました。

イリノイ大学名誉教授のステファン・ポージェス博士が構築した理論で、自律神経系が、危険や安全にどのように反応し、調整されていくかを説明しています。

 

SEでは、その人の神経系がうまく調整されるようになることを目指すので、ポリヴェーガル理論が役に立ちます。

 

読書会では、小グループで、印象に残ったところやよくわからないところをシェアすることと、そのほかに忍さんが紹介するワークをします。

他の人の話を聴くのは新鮮で、理解が深まります。他の人の話から自分はどうなんだろう?と思いがめぐります。

 

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今週は、予定ではお休みの週だったのですが、忍さんのご厚意で、「来たい人はいつもの時間にどうぞ」とオープンになりました。

私も参加して、また小グループで思っていることをシェアしました。

 

読書会が終わったあと、体調がよくなっている!

忍さんが読書会の場を安全にホールドしてくださって、私も思っていることをそのまま言えて楽な感じであの場にいたなあ。

少し前に紹介してくださったワーク―マインドフル瞑想にコンパッション(思いやり、共感)を加えたものを思い出し、自分にコンパッションを向けてみると、

そのとたん涙が出て、久しぶりに泣けました。

このところ体調が悪くて、頑張れもしないけど、どこかしら頑張らなきゃと奮い立たせようとしていたのだな、と。

今の私に必要なのは、自分への思いやり、いたわり。

 

友人や仕事仲間には思いやりを持てるけど、なぜか自分には優しくできない、ということってありませんか。

このブログを読んでくださっているあなたも、ご自分にコンパッションを向けてみてください。

はじめまして

 

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はじめまして。

「こころのスペース」のトモと申します。

心理カウンセリングの仕事をしています。

 

ほぼずっと心理の仕事をしていますが、

いつの頃からか、からだに関心がありました。

「からだとことばのレッスン」に通ったり、

4年前からは、からだの感覚を手がかりにするセラピーを学びました。

今は、そのアプローチをカウンセリングに取り入れています。

 

ふだんの生活の中で、ふと気づいた、ちょっと気持ちがラクになる

ヒントをお伝えしていきます。